いいこと沢山!青色申告で税金を安くしてもらおう!

  • 港区芝浦の税理士コラム
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法人の確定申告の種類には、青色申告と白色申告の2種類があります。
白色申告にはメリットがないため、日本の約90%の法人が青色申告の承認を受けています。

では、具体的に青色申告にはどのようなメリットがあるのでしょうか。代表的な特典をご紹介します。
法人が赤字(欠損金)を出した場合に、その赤字を翌期以降に繰り越して、将来の黒字とぶつけることができる仕組みで、繰り越せる期間は10年間です。次のケースで考えてみましょう。

〈例〉中小法人等に該当する会社の場合
2020年度:500万円の赤字
2021年度:200万円の黒字
2022年度:400万円の黒字

2021年度は200万円の黒字ですが、2020年度の赤字500万円をぶつけることができるため、2021年度の課税所得はゼロになり、税金の負担は発生しません。2022年度に繰り越される赤字は300万円(500万円―200万円)です。
2022年度は400万円の黒字ですが、2021年度から繰り越した赤字300万円をぶつけることができるため、100万円の黒字に対して税金がかかります。

もし、この制度の適用がない場合、2021年度は200万円、2022年度は400万円に対して税金がかかることになります。
設立初年度は支出がかさんで赤字になるケースが多いです。
初年度の赤字を翌期以降に繰り越しておき、事業が黒字化した際に利用できることは大きなメリットです。
なお、赤字を繰り越すのではなく、逆に前期の黒字にぶつけに行く制度(欠損金の繰戻還付)もあります。

30万円未満の少額減価償却資産を、購入した期の費用にできる制度です。
通常、固定資産は耐用年数で少しずつ費用化する必要があるのですが、この制度を利用すると、年間で合計300万円までの資産を費用にすることができます。次のケースで考えてみましょう。

〈例〉中小企業者等が25万円のソフトウエアを購入(定額法5年償却)
・通常の場合:5年間にわたって、毎年5万円ずつ費用化
・少額減価償却資産の制度を利用する場合:購入した事業年度に25万円費用化

購入した時に一括で費用化するかどうかを選ぶことができますので、税負担を押さえたい場合など積極的に利用すると良いでしょう。

税額控除は、新しい機械や装置などの固定資産を購入した場合や、人件費などについて一定の支出があった場合に、税額を直接控除できる青色申告法人の特典です。
時限立法という期間限定の法律で定められるものが殆どのため、制度の新設や廃止、計算方法の変更などが頻繁に行われます。
適用を受けられる制度が無いか、毎期情報を収集すると良いでしょう。

推計課税とは、同業他社との比較などによって、税務署が帳簿に基づかずに独自に税金を計算して課税する方法ですが、青色申告法人に対して行うことは認められていません。
青色申告法人に対する税務調査の場合は、税務署は法人が作成した帳簿の調査に基づいて更正などの判断を行わなければなりません。

青色申告法人になると、法定の帳簿記録と保存をする必要がありますが、この点は白色申告と殆ど変わりません。
市販の会計ソフトもクラウド系会計ソフトも、青色申告に対応した仕組みになっていますので、青色申告になることによる手間やデメリットは特にありません。早めに承認を受けておくと良いでしょう。

事前に「青色申告の承認申請書」を所轄税務署長に提出し、承認を受ける必要があります。
設立初年度と第2事業年度以降では、申請期限が異なります。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/annai/1554_14.htm

〈設立初年度〉

設立後3か月以内、または設立事業年度終了日のいずれか早い日の前日まで

〈設立初年度以外〉
適用を受けようとする事業年度開始日の前日まで

いずれの場合も、申請書提出後、税務署から連絡がなければ自動的に承認があったことになります。
提出先は、法人の所在地を所轄する税務署です。
必要事項を記載した申請書を税務署の窓口へ郵送または持参して提出します。